全年齢作品リスト

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寝取られた彼女と寝取り返した僕 全年齢版

【あらすじ】
元高校球児の高三男子・遼太は、幼なじみの同級生・いぶきと交際中。
近頃の恋人の態度に不審を抱いた遼太は、ある日、従姉妹の晶と一緒にいぶきを尾行する。そこで彼らが目撃したのは、チャラ男として悪名高い野球部のイケメンエースとラブホテルに入るいぶきの姿だった。

【書き出し】
「ところで、遼太りょうたさぁ、最近、いぶきとはどうなんだよ?」
従姉妹いとこ西沢にしざわひかりが隣の席に腰を下ろしながら、そう問いかけてきたとき、僕はとっさに返事ができなかった。あまり触れられたくないのに、それでいて誰かに聞いてもらいたいような、とても微妙な話題だったから。

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無限彷徨の果てに

【あらすじ】
拙作『妄執のメロディ』『異国に死す』をベースにして、円環構造のストーリーに挑戦してみました。この二作を未読の場合でも、物語としては辛うじて成立しているはずです。
生と死を延々とくり返す、主人公の悲しい運命は……?

【書き出し】
心地よい眠りから覚めたという感覚だった。
緩やかに暗から明へと移り変わり、そして自然に瞼が開く。
網膜にぼんやりと投影されたのは緑色だった。次第に焦点が定まっていくにつれ、目の前にのどかな田園風景が広がっていることが認知できた。小さな山や丘に囲まれた、そう広くない盆地だ。

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教師と生徒の○○な関係

【あらすじ】
章ごとに視点の入れ替わる作品を初めて書いてみました。
思わせぶりなタイトルですが、H要素はほとんどありません。○○の中には、お読みくださった方が自由に言葉を入れてくだされば幸いです。

【書き出し】
放課後の理科教室は、珍しく無人だった。
いつもは補習だの自習だの個人面談だので、たいてい数人の生徒が十八時前後まで居残っているのだが。期末テストが終わり、今日から部活動が再開されたので、そちらに参加している生徒が多いのかもしれない。

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荒野に死す

【あらすじ】
死に場所探しの旅を続ける日本人青年を待ち受けていた運命とは?
初めてハードボイルド風の作品に挑戦してみました。ラストで孤独なヒーローに花を持たせるように……。

【書き出し】
もう何日も荒野を歩いていた。
空には薄雲がかかり、輪郭の定まらない太陽が鈍い光を放っている。そして眼前には、見渡す限り不毛の大地が広がる。
いつから歩き続けているのか、朦朧とした意識のもとでは思い出せない。いや、思い出そうと努力することさえ億劫だ。

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妄執のメロディ

【あらすじ】
懐かしいピアノの旋律に、秘められた過去がよみがえる……
ラストにどんでん返しを配置してみました。少し強引な感じもしますが、こういう輩も巷には存在するかもしれません。

【書き出し】
雑踏の隙間から洩れてきた軽やかなピアノの音色に、僕はふと足を止めて耳をそばだてた。
場所は昼下がりの駅のコンコース。その片隅に置かれたストリートピアノが音源だということは、毎日のようにここを歩いて通勤している僕には、すぐに察しがついた。

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孫の手と似顔絵

【あらすじ】
認知症の高齢者が、孫と間違えて声をかけた女性は……。
認知症を患う老父と、その介護に疲れた娘、そして通りすがりの若い女性が織りなす、ほのかにハートフルな小話です。

【書き出し】
そこは、ちょうど住宅街と繁華街との境目をなす国道に敷かれた横断歩道のたもとだった。
和佳子は鬱々とした思いを抱えて信号待ちをしていた。
彼女の横では、ストレスの原因である老父が細い杖をついて、風もないのに上半身を微妙に揺らしながら、おぼつかない姿勢を保っている。

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危ない芳香剤

【あらすじ】
通りすがりの中年紳士にもらった芳香剤は、“超”危険なシロモノだった──
拙作『さいぼう先生』と同じ舞台環境です。同級生が持っていた芳香剤を強奪した学校一の暴れん坊。彼に訪れた悲惨な運命とは!?

【書き出し】
奪い取った芳香剤の小容器を、左手の指先で弄びながらサトルは教室を出ていった。その後ろ姿を眺めつつ、僕は軽く唇をかんだ。
(うかつだったな)
体育の授業で汗をかいたので、せっかくだから使ってみようと、こっそり取り出したつもりだったんだけど……。

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さいぼう先生

【あらすじ】
荒れた中学校にとんでもない教師がやって来た──
学園モノのショートショートに挑戦してみました。お決まりの展開です。

【書き出し】
その日、始業のチャイムが鳴って教室に姿を現したのは担任の村上先生じゃなく、ハゲの教頭と見たことのない青年だった。
いつもは朝から騒々しい教室が珍しく静かになる。
教頭が口を開いた。
「えー、このクラスの担任の村上先生ですが、体調不良によりしばらく休養されることになりました」
声にならないどよめきが教室に広がる。

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緋剣村殺人事件

【あらすじ】
大学生の中峰大樹は、サークル仲間である池辺翔吾・園崎梨夏・栞梛結依と、楽しくも充実した大学生活を送っていた。ところが、夏休みで実家に帰省した結依から〈大学に戻れないかもしれない〉という知らせが届く。
意を決して、結依の故郷であるA県の緋剣村を訪れた三人は、そこが“ヤマガミ様”にまつわる因習に支配された土地であることを知る。村人を襲う祟りや怪奇現象、神隠しで消える巡礼や旅人……そして、ついに事件が起きる。

【書き出し】
不規則振動に揺られながら、いつの間にか眠ってしまったらしい。
軽く伸びをしつつ、俺は両目をしばたたかせた。車内が乾燥しているせいか、まぶたの裏に少しざらついた感覚が残る。
走行音を反響させながら、列車はトンネル内を疾走していた。真っ暗な車窓には、一定の間隔を空けて前方から照明が現れ、瞬時に後方に飛び去っていく。

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洗脳未遂

【あらすじ】
作者が大学時代に経験した実話に基づく物語です。
某地方国立大学への入学にともない、親元を離れて一人暮らしを始めたのですが、その直後、ある宗教団体に勧誘され、なりゆきで2ヶ月ばかり在籍してしまいました。幸い、深入りする前に脱出に成功し、それ以降は教団とは一切の関わりを持つことなく、平穏な暮らしを送れています。

【書き出し】
俺が初めてその男に会ったのは、入学式の翌日だった。場所は大学の正門前である。
その日は学部のオリエンテーションとかで課業は午前中ですべて終了し、学生たちは三々五々帰路についていた。入学してまだ二日目なので、多くの学生は一人でどこかよそよそしい表情で黙々と歩いている。

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